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あの日のごはん帖#05「よっちゃんのスパイスカレー」

    誰の心にもある「記憶にのこる味」。
    水彩画家・nawが、水彩画とともにその思い出を綴ります。
    ほっと心がほどけるような、懐かしいごはんの物語をお届けします。

    わたしの“スパイスカレー”といえば

    カレーが好きだ。
    なかでも、ルーを使わないスパイスカレーが大好き。

    さらりとしているのに奥行きがあって、
    ひと口ごとに香りがほどけていく感じがたまらない。

    そんなわたしの中で、
    「スパイスカレーといえば」と思い浮かぶ一皿がある。

    それが、よっちゃんの作るスパイスカレーだ。

    福井駅前のビルの二階にある
    「Livin’ for green」。

    階段を上がって店に入ると、
    スパイスの香りと一緒に、
    よっちゃんの人懐っこい笑顔が迎えてくれる。

    いろんな日々に寄り添う味

    不思議と、
    あのカレーを食べている時間には、
    どこか安心して力を抜ける空気が流れている。

    とても嬉しいことがあった日。
    疲れが限界に達している日。
    なんだか人生の岐路に立っている気がする日。

    そんな色んな瞬間に、
    わたしはよっちゃんのスパイスカレーを食べてきた。

    カレーはいつも数種類盛られていて、
    行くたびに違う景色を見せてくれる。

    コクの深いもの。
    酸味が心地いいもの。
    さらさらとしたスープカレー。

    ひと皿の上で、
    味が行ったり来たりするのが楽しい。

    やさしさは、細部に宿る

    お米は長粒米で、ほわほわとして軽やか。
    気づけば、いくらでも食べられてしまう。

    絶妙なタイミングで
    「おかわりいる?」と聞いてくれるところにも、
    よっちゃんらしい気づかいを感じる。

    アチャールと呼ばれる酸味のある漬物。
    くし形に切られたキウイ。

    スパイスの香りの中に、
    甘みや酸味がふっと差し込まれて、
    味覚が何度も目を覚ましていく。

    そして、その彩りは、
    見ているだけでもなんだかうれしい。

    味だけじゃなく、
    その場の空気ごと「おいしい」と思える時間。

    わたしはいつも、
    幸せなカレータイムを過ごさせてもらっている。

    カレーを食べながら

    また、よっちゃんのカレーを食べたい。

    スパイスの香りに包まれながら、
    他愛ない人生の話をしたい。

    最近あったこととか、
    少し悩んでいることとか、
    どうでもいい話とか。

    そういう時間まで含めて、
    わたしにとって、よっちゃんのスパイスカレーなのだ。

    naw
    水彩画家

    福井県在住の水彩画家。
    おいしく、たのしく、ゆるやかに水彩画を描いています。
    視覚に障がいを持つ私だからこそ見える世界と色彩を、そっとおすそ分けできたらと思っています。
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