あの日のごはん帖#02「変わらない味に、ただいまを言う。ヨコガワ分店のハンバーグ&オムライスセット」

誰の心にもある「記憶にのこる味」。
水彩画家・nawが、水彩画とともにその思い出を綴ります。
ほっと心がほどけるような、懐かしいごはんの物語をお届けします。
小学生からアラサーまで、成長ともにあった洋食屋さん
小学生のころから通っている、まちの洋食屋さん
「ヨコガワ分店」。
ハンバーグ&オムライスセットは、わたしにとって特別な一皿だ。
小学生の頃から、アラサーになった今まで、定期的に足を運んでいる。
ひとりで。
家族と。
友人と。
恋人と。
そのときどきで一緒に行く人は変わっても、
ヨコガワ分店はいつも忙しくお店をまわしながら、
変わらない味で迎えてくれる。
最近、「変わらないこと」の難しさをよく考える。
考え方も、生き方も、日々少しずつ形を変えていく。
料理の好みも、見た目も、気づけば前とは違っている。
それでもここだけは、
いつ行っても、ちゃんと“そこにある”。
いつもの注文、いつもの景色
ほがらかな店主と奥さまが、今日もあたたかく迎えてくれる。
席につくと、自然と口にするのは
「ハンバーグ&オムライスセット」。
冷たいお水の入ったグラスと、
紙ナプキンに包まれたカトラリーが、目の前に置かれる。
L字のカウンター席からは、
これから自分の胃袋におさまる予定のごはんが、つくられていく様子をまじまじと眺めることができる。
無駄のない、軽快な動き。
やさしく卵が巻かれたチキンライス。
ふわふわのハンバーグ。
添えられるサラダ。
その一連の流れを見ているだけで、「ああ、今日も大丈夫だ」と思える。
変わりつづける日々のなかで、
変わらない味に迎えられること。
ヨコガワ分店のハンバーグ&オムライスは、わたしにとって、
何度でも「ただいま」と言える場所の味だ。

福井県在住の水彩画家。
おいしく、たのしく、ゆるやかに水彩画を描いています。
視覚に障がいを持つ私だからこそ見える世界と色彩を、そっとおすそ分けできたらと思っています。
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