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山形県のお雑煮の特徴と直伝レシピ【山形出身のスタッフ監修の伝統の味】ぜんまいが決め手!

    日本全国津々浦々、お雑煮は地域ごとの特徴が色濃く現れます。

    全国からこだわりのお米とお米にまつわる食材・道具を扱う当サイト『ソラミドごはん』。この記事では「お雑煮」に着目して、スタッフの出身地・在住地ごとのお雑煮の特徴やレシピ、お正月のエピソードなどをご紹介します。

    3回目は山形出身のスタッフ・仲野が紹介する、山形のお雑煮です。山に囲まれ山の恵(山菜)が豊富な山形らしい、具だくさんのお雑煮は、お母さん(山形在住)の味。詳細なレシピや思い出をご紹介します。

    山形のお雑煮の特徴

    山形のお雑煮は、地域ごとに独自の進化を遂げた特別な郷土料理です。まずは山形のお雑煮全般の特徴をご紹介します。

    地域によって出汁も違えば具材も違う!

    山形のお雑煮は、地域によって汁も具材も大きく異なります。

    汁は醤油ベースのものまたは味噌ベースで分かれ、基本的には具だくさんというところは共通しているものの、鶏肉や根菜を使うもの、油揚げや山菜を使うもの、その両方など様々です。

    さらに餅の形も内陸では角餅、庄内では丸餅と様々。

    お正月に家族で囲む伝統的な一品として、各家庭の味が受け継がれています。

    山形のお雑煮の主な具材:地域差が大きい

    前述の具材についてもう少し詳しくふれると、主要な具材は「鶏肉」で、その他には大根、人参、ごぼうといった根菜類です。

    また、こんにゃく、凍み豆腐、焼き豆腐などもあり、地域・その家庭ごとに様々です。さらに香り豊かなセリやきのこ類も欠かせません。スーパーでは新鮮なものを。もし凍み豆腐が手に入らなければ、厚揚げで代用するのも一案です。

    あなたはどっち派?内陸地方と庄内地方の山形雑煮

    先程から地域差が大きいと言っている山形のお雑煮ですが、大きく分けると「内陸」と「庄内」の2つがあります。ここではそれぞれの主な具材など特徴をご紹介します。

    鶏だし醤油味の「内陸地方の雑煮」の特徴

    内陸地方の雑煮は、鶏肉から取る濃厚なだしが決め手です。大根、人参、ごぼうなどの根菜を大きめに切り、じっくり煮込むことで野菜の旨味が溶け出します。味付けはあっさりとした醤油ベースが主流で、角餅を使うのが一般的。優しい味わいが特徴です。

    魚介だし味噌味の「庄内地方の雑煮」の特徴

    一方、庄内地方の雑煮は、鮭やイカなどの豊かな魚介だしが特徴。味噌ベースの濃厚な味わいは、海沿いの地域ならではの風味です。具材には、はらこ(いくら)が入ることもあり、見た目も豪華。お餅は丸餅を使うのが一般的で、内陸とは全く異なる個性を放ちます。

    当サイトの山形出身スタッフの母が教える「山形のお雑煮」

    ここからは当サイト『ソラミドごはん』の山形県出身のスタッフのお母さまに聞いた、山形の我が家のお雑煮をご紹介します。

    上記でご紹介したうち「内陸地方の雑煮」がベースとなっているレシピです。詳しい作り方もご紹介しますので、ぜひ作ってみてください。

    仲野順

    SEO・SNSを中心としたコンテンツマーケティング分野で社内外問わず多数のメディア/サイトの運営・集客に携わっている。自身も「ウェルビーイングな日常」を綴るブログ/SNSを運用。妻と2人の子どもが生きがい。毎朝のコーヒーと毎週末の晩酌がルーチンワーク。

    代々受け継がれる「母の味」

    スタッフ・仲野家のお雑煮は「代々受け継がれる母の味」です。

    元々はスタッフ母の母(つまり、スタッフ・仲野のお祖母さん)の味。それを受け継いだ味で、今では仲野自身も、仲野の妹さんにも受け継がれています。

    ちなみに肉を使わずに「油揚げ」を入れる地域もあり、仲野のお祖母さんは油揚げを使っていたのだとか。それをお母さんがアレンジしたものが、スタッフ家の味になっているようです。

    スタッフ家「山形雑煮」のレシピ・作り方

    材料一覧

    項目詳細
    お餅つきたての餅
    ※ふわふわのつきたてをちぎって入れるのがスタッフ家の伝統です。一般的には角餅も使われます
    醤油仕立て
    ※鶏肉と野菜から出る出汁がベースになります
    具材・ぜんまい(乾燥したものを水で戻して使用します)
    ・鶏肉
    ・ごぼう
    ・にんじん
    ・こんにゃく
    ・きのこ類(特にしめじ。香りの強すぎないものを選びます)
    ・せり(仕上げに乗せます)

    下準備:ぜんまいを丁寧に戻す

    乾燥ぜんまいは一晩水で戻し、食べやすい長さに切ってから、お湯でゆがいて使います。(ちなみに山形県内のスーパーで水煮の状態になったものも売られているそうです)

    仲野

    ぜんまいがない場合は山菜ミックス(水煮)を使ってもぜんぜん美味しいです!僕は自宅で作るときはぜんまいが手に入らないので山菜ミックス(水煮)を使っています。

    具材を大きな鍋に入れて煮こむ

    鶏肉はもも肉を小さめに切り、ごぼう、にんじん、こんにゃくは千切りにします。これらを大きな鍋に入れてぐつぐつと煮ていきます。鶏から良いダシが出るので特別なダシは使わず、醤油を入れて煮るだけです。

    仲野

    母いわく、ゴボウもぜんまいと同じくらい必須の材料で、これがあるとないとでは味がぜんぜん違うとのこと。確かに、山形の郷土料理である芋煮にも必ずゴボウが入ってるなあと。ゴボウは山形県民にとっての重要食材かもしれません。

    つきたてをふわふわのお餅を入れ、せりを乗せて入れて食べる

    仕上げに、つきたてのふわふわのお餅を入れます。お餅つきをしたその時に、つきたての柔らかいお餅をちぎって鍋に入れるのが一番美味しい食べ方であり、スタッフ家の伝統です 。焼いたお餅や煮込んだお餅とは違う、ふわふわの食感が楽しめます。

    最後に上にせりを乗せれば完成。彩りと香りを添えてくれます。

    仲野

    お餅を何個入れるか母が聞いてくれるのが楽しみでした。つきたてなので具材を巻き込みやすく、にんじんやごぼうを巻き込んでごちゃごちゃっとなっている餅を頬張るのが僕のお気に入りの食べ方です。

    山形のお雑煮は山の恵みが詰まった味

    今回は、山形のお雑煮と、山形県出身スタッフ家伝統のぜんまいと鶏だしの旨味が詰まったお雑煮をご紹介しました。 

    作り方も難しくありませんので、今年の冬はいつものお雑煮とはひと味違う、具だくさんで栄養満点の「山形流お雑煮」で、温かなお正月を過ごしてみてはいかがでしょうか。