日本全国津々浦々、お雑煮は地域ごとの特徴が色濃く現れます。

全国からこだわりのお米とお米にまつわる食材・道具を扱う当サイト『ソラミドごはん』。この記事では「お雑煮」に着目して、スタッフの出身地・在住地ごとのお雑煮の特徴やレシピ、お正月のエピソードなどをご紹介します。現地ならでは、その家ならではの独自の情報が満載です！

第2回目は「新潟県」！新潟県出身のスタッフの監修で新潟県のお雑煮やそれが食べられるお正月の風景などをご紹介します。

新潟の雑煮はどんな雑煮？地域で異なる特徴を解説

まずは新潟県の一般的なお雑煮の特徴と、なぜそのレシピが新潟県民に愛されているのか？についてご紹介します。

※新潟県内でも地域差があり、地域によって細かい違いはありますので、ここでは一般的な特徴・魅力として捉えていただければと思います！

鮭といくらが主役！醤油ベースの豪華な一杯

新潟の雑煮といえば、なんといっても「鮭」と「いくら」です。豊かな漁場を持つ新潟ならではの海の恵みを存分に使い、贅沢な出汁と具材が特徴です。醤油ベースのあっさりとした汁が、鮭といくらの旨味を際立たせ、新年にふさわしい華やかで上品な味わいを生み出します。

角餅と丸餅、具材の違いは？地域別（下越、中越、上越、佐渡）の特徴

新潟のお雑煮は地域差が大きく、下越、中越、上越、佐渡に応じて下記のような違いがあります。

上記のように地域差があり、海の幸を使うこともあれば山菜を使うものまでバリエーションが豊富ですが、共通するのは具材が多くて豪華だということ。豊かな自然が育んだ食材をふんだんに使い、お正月という特別な日を祝う素敵な食文化ですね。

当サイトの新潟県出身のスタッフが教える「新潟のお雑煮」

ここからは当サイト『ソラミドごはん』の新潟県出身のスタッフ・外山に聞いたお雑煮をご紹介します。

スタッフの外山は父方の妙高市（旧：新井市）と母方の三条市（旧：下田村）両方のお雑煮を食べるのがお正月の習慣になっているそうで、本人いわく「両方食べないと、1年が始まらない感じがします。」とのこと。

ここではその両方のレシピと、お雑煮やお正月にまつわる思い出やエピソードなどを書いていこうと思います。

新潟県妙高市（旧：新井市）のお雑煮レシピ

項目	詳細
お餅の形と調理法	角餅を煮る
汁（スープ）のベース	醤油ベースのすまし汁
主な具材	・大根 ・人参 ・ネギ ・鶏肉 ・かまぼこ ・ぜんまい ・三つ葉
特徴的な具材	鶏肉

新潟県三条市（旧：下田村）のお雑煮レシピ

項目	詳細
お餅の形と調理法	角餅を煮る
汁（スープ）のベース	醤油ベースのすまし汁
主な具材	・大根 ・人参 ・ごぼう ・豚肉 ・かまぼこ ・油揚げ ・つきこん ・塩鮭 ・豆腐 ・長ネギ ・なると ・いくら
特徴的な具材	塩鮭（特に村上の塩引き鮭。強い塩気で味が引き締まる）

とても具だくさんの豪華なお雑煮で、海産物（塩鮭、いくら、かまぼこ、なると）と山の幸（野菜、豚肉）が混在しているのが特徴的なレシピです。

一番特徴的なのは「塩鮭」で、特に村上の名産である「塩引き鮭（しょうびきざけ）」が入ると、塩気が強くなり味が引き締まって美味しい、とのこと。

朝と晩、それぞれの雑煮を味わう

このように、まったく個性の違う2種類の豪華なお雑煮を知る外山ですが、朝と晩それぞれの雑煮を味わう…という贅沢な1月1日を過ごしているのだそう。

朝は実家で父方の家の味＝新潟県妙高市（旧：新井市）のお雑煮を。

そして夜には新潟県三条市（旧：下田村）のお雑煮レシピを、おばあちゃん（95歳で健在！）の家に移動して食べるそうです。

新潟のお雑煮は地域差があって、豪華・具だくさん！

地域差があるお雑煮ですが、同じ県内でもこれだけの差があります。

新潟も同じく地域差がありますが、共通しているのは具だくさんで豪華なこと。個人的には、当スタッフ・外山の紹介してくれた「塩引き鮭（しょうびきざけ）」を使ったお雑煮が気になっていて、お酒と一緒にいただきたいなと思いました！

豊かな自然が育んだ食材を使い、お正月という特別な日を祝う食文化は、まさに新潟の宝。単に美味しいだけでなく、家族の絆を深める大切な伝統なのですね。

今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ新潟の味を再現して味わってみてくださいね。